蒸留とは
蒸留とは、高性能な教師モデルの出力を、軽量な生徒モデルに学習させることで、精度を保ちつつ軽量化する手法です。知識蒸留(Knowledge Distillation)とも呼ばれます。
この用語はG検定シラバスの「34. モデルの軽量化」に含まれます。 章全体の用語は用語解説⑤(全133語)にまとまっています。
一言でいうと
大きくて賢いモデルの答え方を、小さなモデルに教え込んで軽量化する手法です。
正解ラベルより豊かな情報
生徒モデルが学ぶのは正解ラベルではなく、教師モデルが出力した確率分布です。
「犬90%・猫8%・馬2%」という出力には、「犬だが猫にも少し似ている」という判断のニュアンスが含まれます。正解ラベル(犬=1、他=0)だけでは伝わらない情報です。
この豊かな情報のおかげで、小さなモデルでもゼロから学習するより高い精度に到達できます。
他手法との違い
プルーニングや量子化が元のモデルを加工するのに対し、蒸留は別の小さいモデルを新しく育てます。
構造を自由に設計できるため、端末に合わせた最適化がしやすい点が利点です。
温度パラメータ
教師の出力をそのまま使うと正解クラスだけが極端に高くなり、他のクラスの情報がほとんど残りません。
そこで出力をなだらかにする調整(温度)を加え、「猫にも少し似ている」といった情報を伝わりやすくします。
🎯 G検定での押さえどころ
- 教師モデルの出力を生徒モデルに学習させる
- 正解ラベルより豊かな情報が伝わる
- 別の小さなモデルを育てる点が他手法と異なる
⚠️ よくある誤りの選択肢
- 「蒸留では生徒モデルが正解ラベルのみを学習する」→ 誤り。教師の出力分布を学習します
📘 もっと深く学ぶ
- 数式レベルまで踏み込んだ解説 → 医療AIナビ「モデルの軽量化」(E資格向け)
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