G検定対策
⑥ AIの社会実装と数理・統計 / 37. 数理・統計

最尤法とは

最尤法とは、観測データが得られる確率(尤度)を最大にするようにモデルのパラメータを推定する方法です。統計モデル・深層学習の損失最小化と数学的に対応します

この用語はG検定シラバスの「37. 数理・統計」に含まれます。 章全体の用語は用語解説⑥(全52語)にまとまっています。

一言でいうと

「このデータが出てくる確率が最も高くなる」ようにパラメータを決める方法です。

発想を逆転させる

コインを10回投げて7回表が出たとしましょう。このコインの「表が出る確率」はいくつだと考えるのが自然でしょうか。

もし0.1なら、7回も表が出るのは相当めずらしい話です。0.9でも今度は表が多すぎます。0.7だとすれば、いま起きたことが最も自然に説明できます。

このように「手元のデータがいちばん出やすくなる値」を答えとするのが最尤法です。この「出やすさ」のことを尤度(ゆうど)と呼びます。

通常は「確率が分かっているとき、どんなデータが出るか」を考えます。最尤法はその向きを逆にして、データから確率を決めているわけです。

最尤法。手元のデータは同じでも、候補となる分布によってそのデータの出やすさ(尤度)が変わる。最も出やすい分布を選ぶのが最尤法
手元のデータは同じでも、候補となる分布によって「そのデータの出やすさ」は変わる。いちばん出やすい分布(パラメータ)を答えとするのが最尤法。この「出やすさ」を尤度と呼ぶ。

機械学習との対応

実際の計算では、尤度の対数を取って符号を反転させ、最小化問題に変えます

この形は交差エントロピーと一致します。つまり分類モデルの学習は最尤推定を行っているのです。誤差が正規分布だと仮定すれば最小二乗法とも一致します。

なぜ対数を取るのか

尤度は各データの確率を掛け合わせた値です。データが1万件あれば1万個の掛け算になります。

1未満の数を大量に掛けると値が極端に小さくなり、計算機では0と区別できなくなります

対数を取れば掛け算が足し算に変わり、この問題を回避できます。対数は単調増加なので、最大になる位置は変わりません。実務で対数尤度が使われる理由です。

🎯 G検定での押さえどころ

  • 尤度を最大にするパラメータを推定する
  • 深層学習の損失最小化と対応する
  • 交差エントロピーの最小化=最尤推定

⚠️ よくある誤りの選択肢

  • 「最尤法は最小二乗法とはまったく無関係の手法である」→ 誤り。誤差を正規分布と仮定すれば一致します

📘 もっと深く学ぶ

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