目次
結論:調べる前提では、時間が足りません
先に結論をお伝えします。
G検定は「調べながら解く試験」ではありません。
知識で即答できる問題を増やしておき、迷った数問だけを確認する——これが現実的な戦い方です。
「自宅受験だから楽」というイメージが先行していますが、時間の設計がそれを許していません。まず数字を見てください。
数字で見る「1問41秒」
現在のG検定の試験時間と出題数は、JDLAの公式案内で次のように示されています。オンライン試験はかつて120分でしたが、短縮されました。
| オンライン試験 | 会場試験 | |
|---|---|---|
| 試験時間 | 100分(従来は120分) | 120分 |
| 出題数 | 145問程度 | 145問程度 |
| 1問あたり | 約41秒 | 約50秒 |
オンライン試験は100分=6,000秒。これを145問で割ると、1問あたり41.4秒です。
従来の120分から20分削られたことで、単純に1問あたり8秒ほど余裕がなくなりました。この差は、終盤になるほど効いてきます。
41秒で、実際に何ができるか
「41秒」と言われてもピンとこないと思いますので、内訳に分解します。
| 動作 | 目安 |
|---|---|
| 問題文を読む | 約15秒 |
| 選択肢を4つ読む | 約15秒 |
| 判断して選ぶ | 約10秒 |
| 残り | ほぼゼロ |
※読む速度には個人差があります。あくまで感覚をつかむための目安です。
つまり、問題を読んで答えるだけで41秒は使い切ります。ここから資料を開き、用語を探し、内容を読んで理解する——という作業を挟む余地は、物理的にありません。
⚠ 「1問だけなら調べられる」の落とし穴
実際にやってみると分かりますが、1問調べるのに1〜2分はかかります。これは3〜5問分の時間です。10問調べたら、20問分の時間が消えます。
そして怖いのは、調べているあいだも試験時間は進み続けることです。「あと少しで分かりそう」と粘っているうちに、確実に取れるはずだった後半の問題に手が回らなくなります。
規約で明確に禁止されていること
時間の話とは別に、規約上どこに線が引かれているのかも確認しておきましょう。ここは推測ではなく、条文で確かめられる部分だけをお伝えします。
まず前提として、試験中に手元の資料を見てよいかどうかについて、JDLAは一般公開されているページで明示的な案内をしていません。公式のよくある質問にも、資料参照や検索の可否に関する記載は見当たりませんでした。「公式に許可されている」と書いている情報を見かけても、その根拠は確認したほうがよいということです。
一方で、明確に条文として存在する禁止事項があります。G検定の受験サイト利用規約には、禁止事項として次の内容が定められています。
⚠ 試験問題を「外に出す」行為は明確に禁止されています
利用規約の禁止事項には、「本サービス上で提供される試験問題の全部もしくは一部において、漏えいにつながる一切の行為、またはそのおそれのある行為(文書、口頭、電子的データ、機械によるいかなる形式での保存、変更、複製、配布、送信、公開、出版等)」が挙げられています。
つまり、問題文を保存する・複製する・外部に送信する行為は、はっきりと禁止対象です。「おそれのある行為」まで含まれている点にも注意してください。
生成AIに問題文を入力することについて
ここは正確にお伝えします。規約に「生成AI」や「ChatGPT」という語は出てきません。そのため「生成AIの使用は規約違反だ」と断定することはできません。
ただし、生成AIに問題文を入力する行為は、問題文を外部サービスへ「送信」し、そこに「保存」されうる行為です。これは前述の「漏えいにつながる一切の行為、またはそのおそれのある行為」に触れる可能性があります。
手軽にできてしまうぶん、線を意識しないまま踏み越えやすいところです。そもそも1問41秒では現実的な手段になりませんので、避けておくのが無難です。
会場試験は前提がまったく違います
会場試験(Onsite)はテストセンターでの受験となり、私物の持ち込みができません。手荷物はロッカーに預け、筆記用具やメモ用紙は会場で配布されたものを使う形になります(メモ用紙は試験後に回収されます)。
オンライン試験のつもりで会場試験に申し込むと、前提が根本から変わります。どちらで受験するかは、申し込み時に必ず確認してください。
💡 結論はシンプルです
規約の細部を読み込むより、「問題文を外に出さない」「判断に迷う行為はしない」の2つを守るほうが確実です。そして、そもそも41秒しかない試験で、外部に頼る余裕はありません。規約の内容や運用は変更される可能性がありますので、受験前には必ずJDLA公式の最新の規約・試験要項をご自身で確認してください。
手元資料の現実的な使い方
そのうえで、規約の範囲内で手元の資料を用意する場合、どう使うのが現実的かをお伝えします。
ポイントは1つです。「調べるため」ではなく「確認するため」に使うこと。
① 事前に「自分でまとめたもの」を使う
市販のテキストをそのまま開いても、目的のページにたどり着けません。自分で作った1〜2枚のまとめ——年号、人名、紛らわしい用語の対比表など——のほうが、はるかに速く目的にたどり着けます。
そして、作る過程そのものが最良の勉強になります。実は、まとめを作り終える頃には、見なくても答えられるようになっていることが多いです。
② 見るのは「思い出せそうで出てこない」ときだけ
まったく知らない問題を資料で解こうとしても、41秒では届きません。知識としては入っているが、あと一歩思い出せない——この状態のときだけ、確認は効果を発揮します。
③ 「使うのは◯問まで」と先に決めておく
時間切れは、たいてい予定外に確認を始めたことから起きます。確認するのは5問まで、と決めて臨むだけで、時間の破綻はかなり防げます。
時間配分の設計(2周方式)
時間内に解き切るための、シンプルで確実な方法をお伝えします。2周に分けることです。
| 段階 | やること | 目安時間 |
|---|---|---|
| 1周目 | 即答できる問題だけを確実に処理。迷ったら即マークして次へ | 70〜80分 |
| 2周目 | マークした問題に戻る。ここで初めて確認する | 15〜25分 |
| 最後 | 未回答がないか確認(空欄を残さない) | 5分 |
最大の要点は、1周目で絶対に立ち止まらないことです。分からない問題に時間を使うより、確実に取れる問題を1問でも多く拾うほうが、点数への貢献は大きいです。
また、空欄は必ず埋めてください。選択式である以上、選べば当たる可能性がありますが、空欄は確実に0点です。
この時間感覚は、通しで解かないと身につきません
「1問41秒」は、頭で理解しても体感が伴いません。本番と同じ145問を通しで解くと、どこで時間を失うかがはっきりします。当サイトのG検定実践模試は本番同形式の145問。図解つきの解説を全問に用意しています。
結局、勝負は本番前についています
ここまでを踏まえると、結論はシンプルです。
本番でできることは、ほとんどありません。41秒という制約のなかでは、試験当日にできるのは「準備してきたものを出すこと」だけです。
逆に言えば、事前の準備で結果はほぼ決まります。やることは3つです。
- 用語を即答できる状態にする——迷う問題を減らすことが、そのまま時間を生みます
- 問題集を周回する——出題パターンに慣れると、読む速度が上がります
- 通しで時間を計って解く——時間配分は、練習しないと本番でできません
何を使って準備するかはG検定の参考書レビューに、学習の進め方はG検定合格へのロードマップにまとめています。分野別の用語は試験内容の解説ページで確認できます。
用語の暗記に、無料の用語事典をどうぞ
即答できる用語を増やすことが、そのまま時間の余裕になります。公式LINEでは「医療AI用語事典(100語)」をページ内検索つきで無料配布しています。移動時間の確認にお使いください。
まとめ
要点を振り返ります。
- 2026年からオンライン試験は100分・145問程度=1問あたり約41秒(会場は120分・約50秒)
- 問題を読んで答えるだけで41秒を使い切る。調べる余地は物理的にほぼない
- 試験中の資料参照の可否について、JDLAは一般公開ページで明示的な案内をしていない
- 一方、規約には「試験問題の漏えいにつながる一切の行為、またはそのおそれのある行為」の禁止が明記されている。問題文の保存・複製・外部送信は明確にNG
- 規約に生成AIの明示はないが、問題文を外部サービスへ送る行為は上記に触れる可能性があるため避けるのが無難
- 会場試験はテストセンター方式で私物の持ち込み不可。オンラインとは前提が異なる
- 資料を使うなら「調べる」ではなく「確認する」。事前に自分でまとめたものを、数問だけ
- 時間配分は2周方式。1周目は立ち止まらず、空欄は必ず埋める
「調べられるから大丈夫」という前提を外して準備を始めた人から、確実に受かっていきます。41秒という数字を頭に入れておくだけで、勉強の優先順位は変わるはずです。
📚 補足(2026年8月4日時点)
・試験時間(オンライン100分/会場120分)および出題数(145問程度)は、日本ディープラーニング協会(JDLA)公式の「G検定のよくある質問」の記載にもとづきます
・禁止事項の条文は、G検定の受験サイト利用規約(禁止事項)の記載にもとづきます
・会場試験の受験環境については、テストセンター方式に関する各所の案内を参考にしています
※規約の内容および運用は変更される場合があります。受験前に必ずJDLA公式サイトで最新の試験要項および利用規約をご確認ください。本記事は不正行為を推奨するものではありません。