移動平均とは
移動平均とは、時系列データにおいて、短期的な変動(ノイズ)を平滑化し、長期的なトレンドを把握するために、一定区間の平均値を時点ごとにずらしながら算出する手法です。需要予測・株価分析・センサーデータの前処理で広く用いられます。
この用語はG検定シラバスの「37. 数理・統計」に含まれます。 章全体の用語は用語解説⑥(全52語)にまとまっています。
一言でいうと
一定期間の平均をずらしながら計算し、細かい上下動をならして傾向を見る手法です。
区間幅で見え方が変わる
まず計算の中身です。5日分の売上が 10, 14, 9, 15, 12 だったとします。この5つを平均すると12です。これが1点目の移動平均になります。
次に1日ずらして、2〜6日目の5つを平均します。これが2点目です。こうして窓を1つずつずらしながら平均を取っていくだけの手法です。
区間を広く取るほど滑らかになりますが、変化への反応が遅れます。狭く取ると反応は速いものの、ノイズが残ります。
「何を見たいか」で区間幅を決めるのが要点です。長期トレンドなら広く、直近の変化なら狭く取ります。
機械学習での位置づけ
時系列データの前処理として使われるほか、特徴量として追加することもあります。「過去7日間の平均」を説明変数にする、といった形です。
なおRMSpropやAdamが使う指数移動平均も同じ発想です。直近を重視しながら過去の情報をなめらかに取り込んでいます。
単純・加重・指数の3種類
| 種類 | 重みの付け方 |
|---|---|
| 単純移動平均 | 区間内すべて同じ重み |
| 加重移動平均 | 直近ほど重みを大きくする |
| 指数移動平均 | 過去へさかのぼるほど重みが指数的に小さくなる |
指数移動平均は古いデータを完全には捨てずに軽くしていく点が特徴です。最適化手法のMomentumやAdamが勾配の扱いに用いているのもこの形です。
🎯 G検定での押さえどころ
- 一定区間の平均をずらしながら算出する
- 短期的な変動を平滑化してトレンドを見る
- 区間幅によって滑らかさと反応速度が変わる
⚠️ よくある誤りの選択肢
- 「移動平均の区間を広く取るほど直近の変化に速く反応する」→ 誤り。反応は遅くなります
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