1. 変数とは何か?
変数とは、値に名前をつけて記憶しておく「箱」のようなものです。 一度変数に値を入れておけば、後から何度でも使い回せます。
Pythonでは 変数名 = 値 と書くだけで変数を作れます。
他の言語のように型を宣言する必要はありません。
💡 医療AI文脈:
例えば患者データを扱うとき、年齢は int、体重や身長は float、
氏名や病名は str、入院中かどうかは bool として管理します。
データの型を意識する習慣は、機械学習モデルへの入力設計でも重要です。
2. 4つの基本データ型
Pythonには主に4つの基本的なデータ型があります。
type() 関数を使うと、変数がどの型かを確認できます。
| 型名 | 英語 | 例 | 用途 |
|---|---|---|---|
int |
integer(整数) | 28, -5, 0 |
年齢、回数、件数 |
float |
floating point(小数) | 65.5, 3.14 |
体重、BMI、確率 |
str |
string(文字列) | "田中", '診断名' |
名前、テキスト |
bool |
boolean(真偽値) | True, False |
フラグ、判定結果 |
💡 ポイント:
True と False は必ず大文字始まりです。
true や false とすると別の意味になるので注意してください。
3. 型変換(キャスト)
型変換とは、ある型の値を別の型に変換することです。
Pythonでは int()・float()・str()・bool()
の関数を使って変換できます。
たとえば、外部から読み込んだCSVのデータは全て文字列として扱われます。
計算に使うには int() や float() に変換する必要があります。
💡 + は同じ型同士でのみ使えます:
文字列どうしの + は連結、数値どうしの + は加算です。
型が違うと TypeError になります。
"身長: " + "172" # ✅ str + str → "身長: 172"
"身長: " + 172 # ❌ str + int → TypeError!
"身長: " + str(172) # ✅ str に変換すれば OK
str(height) で整数を文字列に変換しているのは、このエラーを避けるためです。
⚠ 注意:
変換できない値を渡すとエラーになります。
例えば int("abc") はエラーです。
エラーの対処法はレッスン17「例外処理」で学びます。
💡 次のレッスンへの布石:
上のコードでは +(加算)や *(乗算)を少し使っています。
これらは算術演算子と呼ばれます。
演算子の種類・優先順位・BMI計算への応用など、詳しい使い方は
レッスン3「演算子と計算」で学びます。
4. 練習問題
学んだことを使って、以下の問題を解いてみましょう。
変数に値を入れて表示しよう
あなたの名前と年齢を変数 name・age に入れて、
それぞれ print() で表示してください。
ヒントを見る(答え+解説)
name = "山田 太郎" # 名前(str)
age = 32 # 年齢(int)
print(name)
print(age)
変数名 = 値 で変数を作り、print(変数名) で中身を表示できます。Pythonは型宣言が不要で、代入するだけで変数が作られます。
型変換して計算しよう
文字列として与えられた白血球数 wbc_str = "7500" を整数に変換し、
正常上限(9000)との差を計算して表示してください。
ヒントを見る(答え+解説)
wbc_str = "7500"
wbc = int(wbc_str) # 文字列→整数に変換
upper_limit = 9000
print(upper_limit - wbc) # 1500
int() で文字列を整数に変換しないと四則演算ができません。CSVやAPIから読み込んだ数値データは文字列として扱われるため、型変換は実務で必須のスキルです。
type() で型を確認しよう
4つの変数が用意されています。それぞれの型を type() で表示してください。
ヒントを見る(答え+解説)
patient_name = "山田 花子"
patient_age = 45
bmi = 22.5
is_smoker = True
print(type(patient_name)) # <class 'str'>
print(type(patient_age)) # <class 'int'>
print(type(bmi)) # <class 'float'>
print(type(is_smoker)) # <class 'bool'>
type(変数) はデバッグ時に「なぜ計算できないのか」を調べるときに使います。型が期待と異なる場合に原因を特定できます。
5. まとめ
このレッスンのポイント
変数名 = 値で変数を作れる(型宣言は不要)- 基本型は
int(整数)・float(小数)・str(文字列)・bool(真偽値)の4つ type(変数)でその変数の型を確認できるint()・float()・str()で型を変換できる- CSVや外部データを読み込むと文字列になるので、型変換が必要になることが多い
最後に、自由にコードを書いて試してみましょう。
完了するとコース一覧に進捗が記録されます