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Python初心者がコーディング試験でつまずく3つの理由
E資格(JDLA Deep Learning for ENGINEER)は、ディープラーニングの理論を理解し実装できるエンジニアを認定する試験です。約100問のうち1〜2割はコードを読み解く問題が出題され、「理論はなんとかなるけどコードが苦手」という受験者がつまずきやすいポイントになっています。
なぜ初心者はコーディング試験でつまずくのか。理由は次の3つに集約されます。
理由①:Pythonの基本文法に慣れていない
変数・リスト・辞書・for/while・関数・クラスといったPython基礎の感覚がないと、コードを読む前に「これは何をしている処理か」がわかりません。コード問題は実は基礎文法の応用にすぎず、ここを飛ばすと先に進めません。
理由②:NumPyの配列操作に不慣れ
ディープラーニングの計算は 配列(テンソル) の上で進みます。形状(shape)の概念、ブロードキャスト、行列積の感覚がないと、出力 shape を答える問題が解けません。
理由③:フレームワーク特有のお作法に戸惑う
PyTorch・TensorFlow・scikit-learn にはそれぞれ独特のお作法があります。これらは基礎を押さえれば自然に飲み込めますが、いきなり認定プログラムや問題集から入ると暗号のように見えてしまいます。
💡 つまずきの本質は「順番」
多くの挫折は「いきなりフレームワークのコードに飛び込む」ことが原因です。出題形式を知る → Python基礎 → NumPy → フレームワーク → 問題演習 という順序で積み上げれば、初心者でも無理なくコーディング試験を攻略できます。以下、その王道5ステップを解説します。
Step 1: まず出題形式を知る
学習を始める前に、まず「敵を知る」ことが何より大切です。E資格のコーディング問題は、主に次の3形式で出題されます。
- 穴埋め形式 — コード断片の空欄に入る関数・引数・式を選ぶ
- 出力予測 — コードを実行したときの出力値や配列の形状(shape)を選ぶ
- アルゴリズム理解 — 数式とコードを対応させ、実装が正しいかを判定する
受験者は PyTorch か TensorFlow を申込時に選択 します(試験中の変更は不可)。フレームワーク固有の問題は選んだ側からのみ出題されますが、機械学習の基礎部分では scikit-learn の知識も問われます。出題形式を先に把握しておくと、「どこまで深く学べばいいか」の感覚がつかめ、学習の無駄が減ります。
💡 次回試験:E2026#2
試験日程:2026年8月28日(金)〜30日(日)
申込期間:2026年6月1日(月)〜受験日前日
E2026#2より改訂シラバスが適用され、生成AI・LLM・MLOpsなど新出題範囲も追加されます。
E資格全体の学習ロードマップ(認定プログラム選び・科目別攻略・参考書)は E資格に独学で合格する勉強法【2026年版】 にまとめています。本記事はその中の「コーディング試験」に特化した深掘り版です。
Step 2: Python基礎文法を固める
出題形式がわかったら、土台となるPython基礎文法を固めます。コーディング試験で必要なPython知識は、実は 変数・型・制御構文・関数・クラス・モジュール までで十分です。Webアプリ開発のような応用範囲は要りません。
押さえるべき範囲
- 変数・データ型(int・float・str・bool)と型変換
- 制御構文(if/elif/else・for・while・break/continue)
- データ構造(リスト・タプル・集合・辞書)
- 関数(def・return・引数・lambda)
- クラス(class・__init__・self・継承)
特に重要なのが クラスと継承 です。PyTorchのモデル定義は class MyNet(nn.Module): というクラスの継承で書きます。ここで「super().__init__() って何?」「self は何を指す?」で固まると、その先のコードがすべてブラックボックスになります。
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Step 3: NumPyで配列・shapeの感覚をつかむ
Python基礎が固まったら、次は NumPy です。NumPyはPythonの数値計算ライブラリで、ディープラーニングのテンソル計算もこの考え方の延長線上にあります。
NumPyで必須の概念
- ndarray(多次元配列)の作成と
shape・dtype・ndim - スライス(
arr[1:3]・arr[:, 0]) - ブロードキャスト(形状の違う配列同士の演算)
- 行列積(
@またはnp.matmul)と要素積(*)の違い reshape・flatten・transpose
E資格では「(32, 3, 224, 224) という配列に flatten(1) を適用すると shape はどうなる?」のような問題が出ます(本番はここまでシンプルではありません)。これはフレームワークのテンソル操作とまったく同じ感覚で解けます。NumPyで先にshapeの感覚をつかんでおくと、Step 4のフレームワーク学習が一気にスムーズになります。
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Step 4: フレームワークを手を動かして覚える
基礎が固まったら、いよいよ機械学習・ディープラーニングのフレームワークです。E資格のコーディング試験では、大きく分けて次の2系統の実装力が問われます。
- scikit-learn — 機械学習(SVM・決定木・クラスタリング・評価指標など)の実装
- PyTorch(または TensorFlow) — ディープラーニングのモデル定義・学習ループの実装
これらは「読むだけ」では身につきません。書籍で問題形式・記述方法に触れながら、実際に手を動かして実装するのが最短ルートです。おすすめの学習アプローチは次の通りです。
① scikit-learn で機械学習の実装に慣れる
まずは scikit-learn で「データを読み込み → 学習 → 予測 → 評価」という機械学習の一連の流れをコードで体験します。fit・predict・train_test_split といった頻出APIの使い方を、手を動かして覚えましょう。
② PyTorch でディープラーニングの「型」を覚える
PyTorch は nn.Module を継承したモデル定義、loss.backward() → optimizer.step() の学習ループなど、独特の「型」があります。これも書籍のコードを写経し、パラメータを変えて挙動を観察するのが効果的です。具体的なおすすめ書籍は次のStep 5で紹介します。
💡 認定プログラムも実装力強化の場
E資格の受験には JDLA認定プログラムの修了が必須です。多くのプログラムにはコード演習が含まれているので、ここでも実装力を鍛えられます。認定プログラム4社の比較は E資格対策TOPページ にまとめています。
📘 実装スキルが培える「E資格対策コース」を準備中
当サイトでは将来的に、scikit-learn・PyTorch の実装スキルを体系的に身につけられる「E資格対策コース」の公開を予定しています。ブラウザ上で実際にコードを動かしながら、コーディング試験に必要な実装力を養えるコースを目指して準備中です。
Step 5: 問題集・模試で本番形式に慣れる
基礎と実装力がついたら、最後は問題集・模試で本番形式に慣れます。E資格は120分で104問、1問あたり約70秒で判断する時間との戦いです。アウトプット中心の演習で仕上げましょう。
① 黒本で「基本のコーディング+知識」をアウトプット
E資格対策の定番問題集が通称「黒本」です。基本的なコーディングスキルや知識のアウトプットに有効で、まずはこれで全体の出題感覚をつかみます。ただし注意点として、黒本にはPyTorch/TensorFlowのフレームワーク実装問題はほとんど収録されていません。
黒本(徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集)
② フレームワーク・機械学習ライブラリの実装は専門書でアウトプット
黒本でカバーしきれないPyTorch/TensorFlowの実装は、専門書を使って自分で手を動かしながらアウトプットするのが効果的です。PyTorch選択者には、E資格対策TOPページでも紹介している「最短コースでわかる PyTorch &深層学習プログラミング」がおすすめ。ディープラーニングの仕組み図にPyTorchの関数を対応させて解説しており、章ごとに難易度が上がる構成で実装力が着実に身につきます。
最短コースでわかる PyTorch &深層学習プログラミング
機械学習(scikit-learn)側のアウトプットには、Step 4でも触れた「スッキリわかるPythonによる機械学習入門」が役立ちます。会話形式で各手法を実装しながら学べる構成なので、scikit-learnの実装問題に必要な感覚を無理なく養えます。
スッキリわかるPythonによる機械学習入門
③ 模試で本番の出題感覚と時間配分を体得する
仕上げは模試です。当サイトでは、一般的なコーディング問題から実際のE資格に即した問題までを収録した E資格オリジナル模試(100問・詳細解説付き) を販売しています。本番形式での実力チェックと弱点の洗い出しに活用してください。
🚀 コーディング能力特化の新模試を準備中
さらに当サイトでは、「E資格実践模試(コーディング能力特化)」の販売を予定しています。PyTorch/scikit-learn の実装問題に絞った、コーディング試験対策に直結する模試です。公開は X(旧Twitter)@ai4mdx で告知しますので、フォローしてお待ちください。
学習スケジュール例(E2026#2 8月試験に向けて)
本日(2026年5月下旬)から E2026#2(8月28〜30日)に向けて学習を始める場合のスケジュール例です。Python初心者を前提に逆算しています。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 学習開始前(半日) | Step 1 出題形式と必要なPythonレベルを把握 |
| 5月下旬〜6月上旬 | Step 2 Python基礎(変数〜クラス) |
| 6月上旬〜6月中旬 | Step 3 NumPy(配列・shape感覚) |
| 6月中旬〜7月中旬 | Step 4 scikit-learn・PyTorch を書籍で実装習得+認定プログラムでもコーディング強化 |
| 7月下旬〜試験当日 | Step 5 黒本・専門書・模試でアウトプット+時間配分の練習 |
認定プログラムは修了までに一定期間が必要です。申込開始の 6月1日 を目安に、修了が試験に間に合うか逆算して確認しましょう。
まとめ
E資格のコーディング試験は、Python初心者でも王道の順序で積み上げれば必ずクリアできます。改めて5ステップを整理します。
- Step 1: 出題形式を知る — 穴埋め・shape予測・数式とコードの対応/フレームワーク選択
- Step 2: Python基礎 — 変数・制御構文・関数・クラス(継承)
- Step 3: NumPy — 配列・shape・ブロードキャスト・行列演算
- Step 4: フレームワーク — scikit-learn・PyTorch・Tensorflow を書籍で実装しながら習得
- Step 5: 問題集・模試 — 黒本+専門書+模試でアウトプット・時間配分
挫折の多くは Step 2〜3 を飛ばすことが原因です。基礎とNumPyを先に固める ことで、その後の学習速度が大きく変わります。E資格全体の学習ロードマップは E資格に独学で合格する勉強法【2026年版】 もあわせてご覧ください。
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